先祖調査ブーム

(2)先祖調査の歴史地理的展開

スコットランド家族史協会連合(SAFHS)

アレックス・ヘイリー『ルーツ』の刊行(1976年)

末日聖徒イエス・キリスト教(モルモン教会)

(3)課題と方法

スコットランドでの先祖調査を取り巻く幅広いコンテクストを考慮しつつ、先祖調査のための情報提供の発達過程や先祖ツーリズムの実態を明らかにし、その上で系図学的想像力をめぐる議論を行う。

Ⅲ 先祖調査ブーム以前の歴史的展開

(1)1970年以前の系図学界

スコットランド先祖調査協会(1945年)

祖先に関心を持つ国内外のスコットランド人の調査に助力

SGS(1953年)

専門的な研究者中心。「学術的で科学的」な系図額の諸問題に取り組み、個人的実践を「共同的系図学」に結びつけることが目指される。

●モットー「FOR FAMILY AND NATION」

「家父長制的社会構造内部での家族という概念の価値を位置づけること」

・『初心者のための系図学』(1955年)

系図学は王侯貴族のそれに限定される必要はなく、一般の人々にとって関心の対象となる

・『イングランド人の先祖』(1961年)

近代の契約社会、工業社会は個人を単位とするため、家族や親族関係の重要性を減退させる。しかし、近代生活における強い根無し草の感覚や移動性、断片かが人間的な結合の再編成を求める動きをもたらす。